17.06.2005
三重十文字の意味
28mとは15間の距離であって、これは昔、矢の威力が効果的に働く最大距離であった。これ以上の距離では敵に与えるダメージが少なかったようである。この距離では的の中心は地面から27cmの位置に定められており、矢は水平に放たれることが的中の条件となる。(重力と空気抵抗の為) 的は静止している為に身体も動く敵を想定しないために、静止状態が好ましい。 現代の弓道では健康的で無ければならない。三重十文字は自然体であり、健康的である。 長期に渡って健康的に弓道を行うために、この距離と的の位置が定められたと想定される。 三重十文字を崩さない為には、身体の中心から弓を左右に開き分ける事が重要である。筋力は骨を助け、左右同一個所が同一の力配分であることが必要である。 弓道の目標として貫中久(永続的に貫通力の強い的中)があります。これを十文字に当てはめると、長期に渡る(久)、力強い(貫)的中(中)を得る事につながります。また真善美に当てはめると、正射正中によって(真)健康的な身体と心を造り(善)、それが美しさにつながります。 |