審査の基準(射技・射形・体配)

武道一般的に審査というものが制定されており、一般的には、弓道修行者の動機付けや、ピラミッド型の組織形成の為と言われている。弓道では、昇段審査での主な基準は、「射形(型)」、「射技」、「体配」という3つに分かれている。更に5段以上には「射品」という基準が設けられている。今回は、実際に各々具体的にどういった事柄であるか、自身の考え方をまとめてみたい。

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弓道指導者育成と社会的合意について

今年から2年間、将来の弓道指導者養成の講師として、該当者に対し、各地でセミナーを行う事になった。
武道が生まれ形成された土壌が欧州にはないので、既存の一般的に認識されているスポーツトレーナー養成コースがシステムとして使われている。
武道(弓道)はスポーツ的な面は当然あるが、それがすべてでないので、コースではそれ以外のことを教える項目が設けられていない。よって、実際には一般社会では一応、トレーナーとして通用する(認められる)が、弓道のトレーナーとしてはあくまでその一部を学んだに過ぎないと考えている。

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型と形について

今までに 審査規定は 何度も読んでいて、最近では「審査統一基準」として五段以下、詳しい説明もなされており、それなりに理解していたと思っていた。しかし、今日は今まできちんと読んでいなかったことに気づき、非常に衝撃を受けた。(以下段・級位の資格基準伐採)

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師とは?

武道では昔から「良師は何年かかっても探さなければならない」と言われる。前回一流と二流の違いでも書いたが、自らが一流になりたければ、一流の師の行動パターンと思考を盗み取ることが重要である。ここでは、個人的な師匠についての考え方と自分の経験をまとめてみたい。

既に20年以上たつが、1998年にフランクフルトで弓道を再開した時は、周りの人が皆、日置印際派の流れをくむ射法(以下印際射法)で引いており、自分一人が正面打ち起し射法 (以下正面射法) で引いていた。初めは昔とった杵柄で、とにかく巻藁前で繰り返し繰り返しの稽古である程度の弓を引く感覚は戻ってきた矢先、たまたまクラブの人の紹介で、南ドイツで正面射法の先生が講習会へ来るので参加してみればとの誘いがあった。

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一流と二流の違いはどこから来るのか?

人間は、他の動物と違い、思考することにより、現存しない仮想世界や、未来世界を想像することによって、道具、その使用方法、化学技術、文化慣習、言語等を創造してきた。また、そういった思考力のおかげで、人間独特の感情が生まれ、その感情が人間の行動を支配してきたともいえるだろう。この思考力を用いてスポーツ等では、自己暗示(記録を出す、試合に勝つ)が、良い感情(闘争心、やる気を起こさせ、アドレナリン等のホルモンを分泌)を起こし、それによって身体能力高まり、良い結果につながる仕組みは一般的になっている。

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緊張するという感覚

緊張して失敗を繰り返しながら、色々と試行錯誤しながら緊張に向き合ってきた。まだまだ、途中ではあるが、今回は現在の考え方を留めて記載したい。

昔は緊張したり、緊張しなかったり、又は緊張したことによって上手くいったり、全く上手くいかなかったりを繰り返してきた。緊張というのは、周りや他の人のせいでなく、結局は本人の意識の持ち方ではあるが、これをどうゆう風に克服できるのかという課題に取り組んできた。そういった中で「何故、自分は緊張するのか」が分かれば、「どうやったら緊張せずに済むか」という処方箋が出るのではないかと思い、色々と試してみた。例をあげると、

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Kyudo Urlaub in Rom

Samstag um 5 Uhr war ich auf dem Weg zum Flughafen Düsseldorf und um 9 Uhr bin ich schon in Rom gelandet. Am Vortrag habe ich vorsorglich alle sicherheitstechnisch gefährlichen Sachen wie Messer oder Metall Feile von meiner Kyudo-Maintenance Box rausgenommen, da ich in den letzten Zeiten immer öfters sogar im Zug kontrolliert wurde. Beim Sicherheitscheck musste ich meinen Koffer öffnen, da sie Ersatz-Spitzen und Nocken für Pfeile entdeckten. Zum Glück ist es nicht für Sicherheit relevant und ich durfe damit weiterreisen!

Mein Freund hat mich am Flughafen abgeholt. Wir sind dann zusammen mit dem Auto ca. 80 km zum Dojo hingefahren. Auf dem Weg kann man überall in Rom viele römische Kiefer Pinus sylvestris sehen, die schirmförmig sehr mediterran erscheinen. Ich habe gleich verstanden, warum er als Fahrer nominiert wurde. Er kennt sich gut aus, wo die Gefahrenstellen sind und so kamen wir schnell in ca. 40 Minuten am Dojo an.

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型=非日常的身体操作=術技

黒田鉄山(第十五代振武館宗家)という武道家が遅早不二(遅い動きでも早い)の説明をしている。要約すると、型として伝えられている術技的身体操作は言葉で言い表すことが出来ないので、その理論を型によって表現していると語っている。また、武道の型には非日常的な物が多く、それを繰り返し行うことによって初めて身体が武術化するとも言っている。反対に日常の筋肉の使い方は武術では邪魔になるともいっている。

ユーチューブ等で黒田鉄山の動きが紹介されているが、その凄さが言葉で表現できないほどである。隙の全く無いところから起こりがなく、軸がぶれず、モニター前で見ているだけでも意を突かれた状態となる。武道の神髄とはこんなものなのかと思わせる身体操作である。その黒田鉄山が語る遅早不二について聞いたとに思わずはっとなった。これは絶対的計測可能なスピードの事を言っているのではなく、①武道の型は見えない(起こりのない)動きの理であること。②非日常的な型(術理)の身体の動きは、反応できない技となる。

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弓道教本について

最近は弓道教本を元に初心者に稽古で解説をおこなっている。教本には現代弓道の大枠が記されており、具体的な事柄については、指導者について修練することが望ましいと書いてある。しかし、内容を具体化すればするほど真理から外れる可能性を含んでいるため、どのくらいの抽象度あるいは具体度で指導するかを考える必要がある。

ここで一つ例として射法八節の第一足踏みを挙げてみたい。

「足踏み」は、弓を射る場合、その基礎となる最初の足の踏み方-足構え-である。矢が正しく的にあたるためには、まず正しい姿勢を作ることが必要で、そのためには正しい足踏みをしなければならない。単なる足開きではない。「足踏み」は、射位(弓を射る位置)で脇正面に向かって立ち両足先を的の中心と一直線上に外八文字に踏み開く動作である。その角度は約60度で、両足先の間隔はおよそ自己の矢束とする。(その後は武者系と礼射系の2つの足踏み方法が記されている)

指導の醍醐味は、如何にして本に書いている基本(大枠)を忠実に守りつつ、自ら体現した経験を分かりやすく初心者に伝授することではないかと考えている。 弓道教本について weiterlesen